脳・身体・行動の融合科学

The Japanese Society for Motor Control


冬の学校(2025年度)

当日の様子と受講生の参加体験記をまとめましたのでご覧ください。 Motor Control研究会では今後も若手研究者の方々の支援を継続して取り組んでいきます。

2025年度Motor Control研究会 冬の学校

去る2026年1月9日(金)に、玉川大学脳科学研究所Human Brain Science Hallにおいて、MC冬の学校2025が開催されました。生理学・医学・工学・リハビリテーション・スポーツ科学・認知心理学など様々な分野から集うMC研究を発展させるために、互いの知識のギャップを埋め「真の学際融合」を目指して2018年から継続して開校しています。

今年度は、夏に行われたMC19@NTTにおいて若手奨励賞や人気発表賞に選ばれた5名の方々に、受賞記念講演を行っていただきました。研究の成果だけではなく、着想に至った経緯、上手く行かなかったところなどを含めて、とてもわかり易くご発表頂き、異なる分野の相互理解を深めることができました。長めに取ったと思った質問時間が足りず、休憩時間まで活発な議論が続いていたことが印象的でした。

また慶応義塾大学の牛山先生には特別講義を行っていただきました。ご自身の研究でなぜ脳のリズムの研究にたどりついいたのかというセルフヒストリーは含蓄が深く、若手だけではなくまさにヒストリーを紡いでいる研究者全員の道標となったと思います。

ご講演・ご質問・ご参加頂いた皆様どうもありがとうございました。
(文責:武井智彦)

開催概要

日時:2026年 1月 9日(金)

場所:玉川大学脳科学研究所 Human Brain Science

共催:玉川大学社会神経科学研究拠点

講演一覧:

松本健太(慶応義塾大学)「ワーキングメモリ負荷増大による記憶情報の潜在化と周期的再活性化は反応時間に現れる  」

佐々木睦(東京大学大学院総合文化研究科)「侵襲/非侵襲型Brain-Spine Interface技術の開発と脊髄損傷患者への応用」

加藤辰弥(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所)「卓越した両手運動の背後にある半球間体性感覚統合」

河野 友哉 (京都大学大学院 人間・環境学研究科)「冗長性を有する新規運動の学習における感覚運動マップの獲得過程」

小杉 亮人 (国立精神・神経医療研究センター神経研究所 モデル動物開発研究部 )「末梢神経活動の光操作」

牛山潤一(慶應義塾大学環境情報学部/慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室)「脳⇄身体⇄環境 〜ヒト生体信号から身体運動制御の理解を試みる〜」 

MC冬の学校2025 受講体験記

末満堅人(長岡技術科学大学技術科学イノベーション専攻・大学院生)

私は、今回初めてMC冬の学校2025に参加し、運動制御に興味を持つ様々な分野の若手研究者が集まる中で、夏のMC19において「若手賞」を受賞した5名の発表と、牛山潤一先生によるヒト生体信号と運動制御に関する講義を聴講しました。

受賞者5名の発表では、シンプルな実験構成でありながらおもしろい研究が行われているものから、最先端の技術を取り入れた研究まで、幅広い内容が紹介されました。質疑応答や休憩時間には参加者同士の交流も活発で、新たな視点を得ることができました。

牛山先生の講義では、脳波と運動制御の関係について、神経科学的な知見を踏まえながらわかりやすく学ぶことができました。

発表や講義はいずれもよく練られており、工学系のバックグラウンドを持つ自分にとっても理解しやすい内容でした。

冬の学校全体には、運動制御の学術研究を押し上げていこうとする一体感があり、刺激的で学びの多い一日となりました。研究に対するモチベーションも高まり、非常に充実した時間を過ごすことができました。

MC冬の学校2025 受講体験記

棚橋龍二郎(中部大学工学研究科ロボット理工学専攻、大学院生)

MC冬の学校(2025年度)では,MC19において「若手賞」及び「人気発表賞」を受賞された5名の方による講演と,牛山潤一先生による運動生理研究に関する講演が行われました.

これらの講演では,MC19では知ることができなかった発表者の研究背景から現在抱えている課題,研究内容の詳細までを深く知ることができました.また,気軽に質疑応答ができる環境が整っており,疑問点の解消や内容理解を深めることができたため,非常に楽しく有意義な時間を過ごすことができました.

最後の牛山潤一先生の講義では,身体運動制御への理解を深めるために,生体信号の見方や考え方,解析方法といった基本的な内容を,先生ご自身の体験談を交えながら,非常にわかりやすく学ぶことができました.

今回,冬の学校に参加したことで,自分の研究に対する視野が広がり,他分野の研究に関する新たな知識を得るとともに,理解を深めることができました.

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!